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Vol.20【7/10奥武蔵・子の権現 快進撃】
4名
集合地は猛暑で苦行を予感させた。谷合い里を巡り細林道を登る。頂部近くまである民家に感心し、最後の急勾配で驚き、子の権現に到着。
下界より爽快で参拝駐車場完備。門前では仁王像出迎えで観光地のよう。足腰にご利益があるそうで、本修行成功を祈願し発進。

【子の権現→】
早くも難解分岐が現れ、間違えたら大変と歩き偵察し本線を確信し進む。急登し日照避けるよう林間で昼食とする。次の寺までは参拝道だが細道で、楽しみながらも対向ハイカーに気をつけ慎重になる。

【豆口峠→竹寺→】
やがて避難小屋が見え豆口峠にかかり休まず先を往く。先の急降では難所に集中し、長い段差を落ちるよう竹寺境内へ降り着く。
小屋で休むうち雷鳴が近付き、なんというタイミングか豪雨にみまわれる。あぁ本戦中断か。と思い川に変る参道を見る。上院まで上がり天気待ちし、雲行きと下界を眺める。濡れ立つ緑に囲まれた本殿に日本の美を見た。暫くし「天は我らを見放さず」雨が止んだ。
【小殿分岐→仁田山峠→】
里への路を分け進むうち踏跡も怪しく道標も無い。人通り稀だろう、雨後の薮を幾度も掻き分け、全身濡れヤケクソ前進。頂部に上がり、また下りだし面白いように乗れ、電線沿い尾根道を進む。ここの地質は雨後でも滑りにくい。
しかし過激に落ちる頃、フルブレーキでも止まらない。歯を食いしばり恐怖を堪えたようだが、誰も大破せず林道に吐き出された。降着地は反れた仁田山峠であった。
【林道→登戸山→】
そこから接続路を探し林道西に巡る。磁石と地図を睨み、行き過ぎたと引き返す。するとガードにイタズラ書きの道標を発見。信じられない激降下の穴に突進した。底部からは2km位は傾斜も緩く、伐採跡では棒ノ嶺が見えて、愉快に走り登戸山に達した。
そこの展望は一切なく、風音一つしない。また調子良く降下するが、急降し過ぎで、支尾根谷に落下ではと疑う。歩み戻り地図を読み直す。方向は正しいが、慎重に思案。安全ルート探るために心臓破りの担ぎ上げで戻る。
途中セミの幼虫が地を這っていた。気付かなければ、誰かが踏むところだ。「7年も地中に居たのだから、ちゃんとセミになれよ」と励まし登った。

【倉掛峠→原市場→】
20分以上担ぎ登ったか、疲弊して平尾根に戻れば、足下に難解域唯一の見逃した道標があった。戻り道は原市場方面で正解だったのだ。かたや右下路を倉掛峠と示す。安全に下れるかと、その一方に賭けた。導入では廃道と疑ったが、やがて広い道に出た。
若葉に囲まれ周りの色が変わり、小枝が敷かれたのどかな道だ。苦行後に報われたような心になり、楽園を巡り覚醒したようだった。あのまま主尾根進んでもMTBに乗れなければ、ただの大荷物になったろう。里が見えホッとしたとたん、人家脇林道に汚れたネズミが4匹転がり出た。
苦行未熟ならば途中断念したろう。結局5時間半も皆たくましく捜索行したのだ。優雅な寺巡りもあり、捜索技術も活かせ開拓醍醐味を味わえたようだ。ここも勿論[豪快山遺産]に登録であります。MASA